○木村英子君
れいわ新選組の木村英子です。
本日は、公職選挙法及び特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律の改正案について質問します。
選挙期間中に候補者へのうそやデマがSNSで拡散された場合、公職選挙法では、そのような行為をどう規制するのか、選挙をどう公正に保つかという選挙制度のルールを定めています。
今回の改正案の懸念点は、政治的な投稿については考え方の違いがあるため、うその情報なのか正当な批判なのか、公平中立に判断することが難しいという点です。
また、今回の法案には罰則規定はありませんが、投稿者が、選挙について投稿することで非難されたり、違反行為と指摘されたり、勝手に削除されてしまうことを恐れて、自由に自分の考えを述べたり評論したりとする表現の自由が制限され、投稿を控えてしまうおそれがあります。
また、時の政権に対する市民の率直な意見が出にくくされ、特定の候補者だけが有利になったり不利になったりするという投票の公平性が保たれない危険性があります。選挙は常に公平で中立的な運用が求められます。
以上のことを守るには、議論が十分に尽くされていないと考えます。国民の知る権利や表現の自由を守るために、どのような方策を考えておられるのか、発議者のお考えをお聞かせください。
○衆議院議員(武藤かず子君)
お答え申し上げます。
委員ご指摘のとおり、何が虚偽情報に当たるかの判断は難しいという議論は各党協議会の中でもございました。また、表現の自由、選挙運動の自由や中立性は最大限尊重されるべきものであることもまた当然であると考えております。これに関して、法令で何らかの措置を講じてしまいますと、有権者の表現の活動の萎縮などを招きかねないということも事実としてございます。
そのため、今回の法令では、最低、最小、済みません、必要最小限度の規制となるよう検討がなされるべきものであると考えまして、提出者としては、このような前提から、今回の公職選挙法の改正においては、新たに設けられる規制には罰則を設けないとすることといたしました。また、情報流通プラットフォームの対処法の改正で導入する、大規模プラットフォーム事業者による選挙、公正に対する悪影響を軽減する措置についても、措置の具体的な内容をサービスの特性に応じて事業者の判断に委ねることとし、SNSでの流通する個別の情報についての真偽や、真偽の判断、削除等を事業者に直接義務付けないこととすることによって、表現の自由や選挙運動の自由に配慮するものといたしました。
以上です。
○木村英子君
ありがとうございます。
市民の表現の自由とか、あと知る権利を守るためにも、虚偽情報については公平な判断が必要だと考えられますので、その点を踏まえて仕組みをつくっていただきたいと思います。
次に、情報流通プラットフォーム対処法改正案について質問します。
選挙期間中のインターネット上の誹謗中傷や虚偽の情報などによる権利侵害への対応を強化するための法改正となっていますが、法律に違反するうそやデマの情報を流通することで選挙の公平さがゆがめられないよう、必要な措置を講じなければならないとされています。
しかし、SNSを運営する企業が、うそかどうかの見極めを法律によって任されて、投稿された情報を削除しやすくなっています。そのため、大きな影響力のあるSNSを運営する民間企業が、選挙期間中に自社の利益につながる政策や政党に有利な投稿を優先するなど、言論を左右する力を持ち、情報の公平性をゆがめる懸念があります。さらに、この法案は、総務大臣が策定する具体的な指針もまだ明らかになっていないため、一事業者に虚偽情報かどうかの判断を見極める大きな責任を任せることは強い権限を与えてしまうことになると考えます。また、政権与党などの権力者がSNS事業者に対して政権にとって都合の悪い投稿を削除するよう介入しかねない懸念もあります。
SNS事業者がうその情報かどうかを見極め、決定し、削除する判断基準を誰が決定していくのでしょうか。そして、虚偽情報の流出や削除によるトラブルが生じた場合の責任は誰が取るのか。発議者のお考えをお聞かせください。
○衆議院議員(武藤かず子君)
お答え申し上げます。
現行の情報流通プラットフォーム対処法においては、大規模なプラットフォーム事業者に対して、選挙時に限らず、事業者が投稿の削除等を行う場合の削除基準の策定、公表の義務を課しているものと承知をしております。
その上で、お尋ねのSNS事業者がうその情報をどのように見極め、決定し、削除する基準を誰が決定していくのかという点においては、本法案は、大規模プラットフォーム事業者において、選挙の公正に与える悪影響としてどのようなものがあり得るか事業者が自ら想定して、そうした悪影響を軽減するための措置を自ら講ずることを求めるものであって、個別の情報が虚偽情報であるか否かを判断し、対処することを直接義務付けるものではございません。そのため、虚偽の情報や事実をゆがめた情報についての厳格な定義は置いておらず、虚偽情報に該当するか否かの判断基準を指針において示すことも考えておりません。
また、ご懸念の点については、総務大臣が策定する指針において、虚偽の情報の流通への対処を含む事業者による措置と表現の自由との関係についての基本的な考え方が示されることが適当ではないかと考えておりますので、こちらも各党協議会において引き続き議論をしてまいりたいと考えております。
○木村英子君
今のご答弁の中で、やはりトラブルがあった場合の具体的な対策というのがまだまだ決まっていないということですから、選挙の公平性を損なうおそれは十分にあるなというふうに思っています。そうした点からも、十分な議論が足りていないのではないかと考えますので、私としては賛成しかねます。
以上で質問を終わります。



